デラウェア州法人の支店閉鎖と本国での解散・清算~デラウェア州法人の年次更新を放置して法定清算させられている場合

資産運用やITビジネスなどを中心にデラウェア州で法人を設立するケースは多くあります。実際に米国で事業展開される場合でもデラウェア州が選択されていることは多いですが、事業実体は日本など米国以外にあるが、米国での法人で運営したい、などの場合にもデラウェア州は選択されているようです。

デラウェア州法人は毎年Franchise Taxという税金をデラウェア州政府へ納める必要があります。日本の場合も均等割と呼ばれる法人地方税が毎年法人に課せられますが、この懈怠が登記には直接影響しません。デラウェア州の場合、Franchise Taxの支払を怠ると会社登記の状態が税金未払いと表示されることになります。さらに放置しておくと、政府から登記を職権で抹消されることになります。職権抹消前は、Annual Reportの懈怠料(日本でいうところの登記懈怠の過料)が別途課されます。このAnnual Reportの懈怠料と未払Franchise Taxについては、更に延滞税も課されるようです。

デラウェア州では主にCorporationとLimited Liability Company (LLC) の2つの事業形態があります。以下はLLCの職権抹消に関する条文です。

(a) The certificate of formation of a domestic limited liability company shall be canceled if the annual tax due under § 18-1107 of this title for the domestic limited liability company is not paid for a period of 3 years from the date it is due, such cancellation to be effective on the third anniversary of such due date.

(b) The certificate of registered series shall be canceled if the annual tax due under § 18-1107 of this title is not paid for a period of 3 years from the date it is due, such cancellation to be effective on the third anniversary of such due date.

(C) 略

会社を継続できない事情が出てきた場合、解散・清算手続きを取ることになります。日本では休眠会社というものを事実上認めていますが、デラウェア州ではAnnual Taxを支払わなければ会社を継続することもできません。デラウェア州法人が日本に支店を設置して事業をしていたが、事情により閉業する場合、支店を閉鎖する手続きだけ取って、本国の解散、清算手続きはせずにそのまま放置という事案をよく見かけます。従前依頼していた登録代理人との連絡が取れない、どのように手続きすればよいか分からない、などの理由があってのことかと思われます。

Franchise Taxを支払わない状態は違法な状態ですので、会社を継続できない場合は、支店だけでなく本国の閉鎖登記手続きも同時にされることをお勧めいたします。司法書士の方が支店閉鎖を受託されて、本国の手続きについてお困りの場合は、本国の手続きのみ当方で受託することも可能です。

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